開催後からが本番!ウェビナー動画を資産に変える動画編集と運用設計

いまや企業のマーケティングや採用活動では、オンラインで完結する「ウェビナー」が主流になりました。移動も会場の手配も不要で、場所を問わず多くの視聴者を集められる手軽さから、開催に踏み切る企業が増えています。

しかしその一方で、「ウェビナーを開催すること自体」をゴールにしてしまってはいないでしょうか。実はウェビナーの価値は、本番の1時間よりも、その後に残る録画データにこそ眠っているのです。

「先日のウェビナーは、多くの参加者に好評だった。この録画データをもっと活用できないだろうか」「アーカイブ動画を公開しているのに再生数が伸びない。中身をもっと魅力的なコンテンツにできないか」
そんなお悩みをお持ちの担当者様も少なくないと思います。

本記事では戦略的な動画編集で、録画データを単なる「記録」から「資産」へと育てる実践的なノウハウを解説します。

ウェビナーの基礎からアーカイブ動画の意義、編集時の注意点はもちろん、外注する際の費用感まで網羅して紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

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1.「ウェビナー」とは?その特徴とメリット・デメリット

ウェビナー動画のイメージ画像

効果的にウェビナーを活用するためには、「ウェビナーとは何か」を正しく理解しておくことが重要です。ここではまず、基本の確認から始めましょう。

そもそもウェビナーとは?

「ウェビナー(Webinar)」は「Web(ウェブ)」と「Seminar(セミナー)」を組み合わせた造語で、オンライン上で開催されるセミナーや講演会を指します。

場所を選ばず多くの人々に情報を届けられるマーケティング手法として、最近は採用活動や製品説明会といった場面で主流となってきています。

ここでは従来のセミナーや、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド配信との違いを整理してみましょう。

種類ウェビナー(オンライン)セミナー(オフライン)ハイブリッド配信
場所会場は不要(どこからでも参加可能)会場が必要会場とオンライン両方必要
参加者場所に制約がなく、多数の参加が可能会場のキャパシティに依存会場参加者+オンライン参加者
コスト会場費・交通費が不要会場費・設営費・人件費などが必要会場費+配信機材・人件費などが必要
双方向性チャット・Q&A・アンケート機能などで交流挙手・質疑応答など直接的な対話両方の形式でのコミュニケーションが可能
データ参加状況・視聴時間などを自動で取得手作業での集計が必要オンライン参加者のデータは自動取得

ウェビナー開催のメリット・デメリット

ウェビナーには多くのメリットがありますが、注意すべきデメリットも存在します。双方を理解し、事前に対策を講じることが成功への第一歩です。

メリット

コスト削減:会場費や交通費、資料の印刷代などが不要
広範囲からの集客: 地域を問わず、全国、さらには全世界から参加が可能
リード(見込み客)獲得の効率化:参加者の登録情報がそのまま見込み顧客リストになる
コンテンツの再利用:動画を資料やPR素材として二次利用が可能

デメリット

通信環境への依存:配信者・参加者双方の通信環境次第で、映像や音声が乱れるなど動画の質が低下する可能性がある
参加者の離脱:顔が見えないため集中力が途切れやすく、途中離脱が起こりやすい
一体感の欠如:オフライン特有の熱気や臨場感を生み出しにくい
開催までの負担:企画から撮影、ゲストの調整など、事前準備が必要

2.アーカイブ動画の編集がウェビナー成功の鍵となる理由

ウェビナー動画のマーケティング効果のイメージ画像

前述の通り、ウェビナーで配信したコンテンツは、録画して二次活用できます。実際に多くの企業がウェビナーを録画し、アーカイブを残していますが、その多くが「撮りっぱなし」のままというのが現状です。

未編集のウェビナー動画には、開始前の待機時間や講師の言い淀み、無音の時間、トラブルによる中断といった、ライブならではの不要部分が含まれています。

こうしたシーンが続くと動画としてのテンポが崩れ、視聴者の集中が途切れて最後まで見てもらえない可能性が高まります。適切な編集を施すことで、その動画は単なる記録から、継続的に成果を生むマーケティング資産へと生まれ変わるのです。

見込み客への継続的なアプローチとリード獲得

ライブ配信の場合、どうしても日時の都合が合わず、リアルタイムで視聴できない層が生まれます。録画した動画を編集して公開すれば、当日参加できなかった層にも情報を届けられ、機会損失を抑えられるでしょう。

さらに、問い合わせフォームや関連資料のダウンロードリンクを動画内に設置することで、配信がそのまま新たなリードの獲得に繋がります。

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コンテンツの二次利用によるマーケティングの効率化

編集済みのウェビナー動画は、一度きりのイベントで終わる資産ではありません。新規コンテンツ制作にかかるコストと時間を削減し、マーケティング活動全体を効率化できます。

例えば要点部分を切り出してSNSやメルマガで再配信したり、ショート動画に再構成したりすることで、活用範囲の大幅な拡大が期待できます。

さらに読む:ショート動画(縦型短尺動画)の魅力とは?

参加者・欠席者双方の満足度向上

編集で余白を削り、テロップや見出し、チャプターなどを加えると、ライブよりも理解しやすく見やすい動画に仕上がります。復習のために視聴する参加者にとっては、要点を素早く振り返れるため有益ですし、当日参加できなかった人にとってもわかりやすい、満足度の高いコンテンツになるでしょう。

3.プロに依頼すべきウェビナー動画の編集ポイント6選

ウェビナー動画の編集のイメージ画像

それでは、どのような編集を行えばウェビナー動画が最大限の効果を発揮できるのでしょうか。効果的なウェビナー動画を作成するためには、専門的な視点からの編集が欠かせません。ここでは特に重要な6つのポイントを紹介します。

さらに読む:動画の出来栄えを左右する編集作業

不要部分の的確なカット

登壇者の「えーっと」「あのー」といった口癖や、話の合間に訪れる無音の「間」、質疑応答での沈黙など、視聴の妨げになる箇所は思い切ってカットしましょう。テンポの良い編集により、視聴者はストレスなく内容に集中できるようになります。

視認性の高いテロップ・字幕の追加

専門用語の解説や聞き取りにくい部分のフォロー、要点の強調など、効果的なテロップは音声だけでは伝わりにくい情報を補い、視聴者の理解度を格段に高める重要なツールです。テロップを挿入する際は、デザインの統一感にも配慮しましょう。

シーンに合わせたBGM・効果音の挿入

適切なBGMは動画全体の雰囲気を整え、視聴者の集中を保ちます。さらに、重要なポイントに効果音を入れることで、注目を引きつけやすくなります。音量や挿入のタイミングなど、動画全体とのバランスに気をつけて使うことが肝要です。

補足資料や画像の差し込み

口頭での説明だけでは伝わりにくい部分に、関連するデータや図、イメージ画像を挿入すると、内容が視覚的に整理され、わかりやすい動画に仕上がります。

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内容に合ったオープニング・エンディングの作成

ウェビナーの冒頭と最後に流すオープニング・エンディング(OP/ED)動画は、そのウェビナー全体の印象を大きく左右する「顔」の役割を果たします。テーマや登壇者、企業ロゴなどを魅力的な演出で盛り込むことで、視聴者の期待感を高め、内容への理解を促す効果が期待できます。

視聴者を動かす「CTA(Call To Action)」の設置

ウェビナー動画の目的がリード獲得や商品購入である場合、視聴後の行動を促すCTAの設置は欠かせません。CTAとは、視聴者に次の行動を促すための仕かけのことです。「詳しくはこちら」「資料をダウンロード」といったボタンやリンクを動画内に設置することで、コンバージョン率の向上が期待できます。

4.ウェビナー動画編集を外注する際の費用相場

ウェビナーの撮影風景のイメージ画像

前項で説明した内容の編集を自社で行うとなると、相応の経験を持つスタッフと工数が必要になります。こちらに注力してしまうと、本来の業務が圧迫されかねません。やはりウェビナー動画の編集は、慣れているプロの動画・映像制作会社に依頼するのが現実的でしょう。

ウェビナー動画の編集費用は、元データの尺やカット数はもちろん、テロップ・BGM・OP/EDの作成やCTAの設置といった編集内容によって大きく変動します。ここでは一般的なウェビナー動画の編集を外注する際の、費用相場についてご案内します。

編集内容費用相場
カット・テロップ挿入のみ5万円~15万円程度
図解やアニメーション、OPやEDの追加など15万円~30万円程度
構成の再編集やショート動画の複数バージョン制作など30万円~

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まとめ:視聴者を惹きつけるウェビナー動画が、質の高いリードを生む

本記事では「ウェビナーとは何か」という基本の部分から、録画データを活用した高品質なウェビナー動画の制作ポイント、さらに費用の考え方までを解説しました。

ウェビナー動画は適切な運用を行えば、現代のデジタルマーケティングにおいて強力な武器となります。しかし「撮りっぱなし」のアーカイブ動画を配信するだけでは、視聴者の離脱に繋がってしまい逆効果になりかねません。

ウェビナー動画のポテンシャルを最大限に引き出すには視聴者の視点に立った編集を行うことが不可欠なのです。余白を削ぎ、要点を際立たせ、リード獲得への動線を構築する。その積み重ねが、継続的に価値を生み出す動画の「資産化」へと繋がっていきます。

マーケティングの観点から見ると、ウェビナーの開催はゴールではなくスタートラインだと言えるでしょう。その後の動画編集という工程を、プロの動画・映像制作会社の視点を交えながら行うことで、ただのアーカイブ動画が、視聴者にとって価値の高いコンテンツへと生まれ変わります。

ウェビナー動画の活用なら、バドインターナショナルにお任せください。編集のみのご依頼はもちろん、当日のライブ配信サポートまで、一気通貫で対応いたします。また、初めての開催でも、課題の整理から最適な進め方のご提案まで丁寧にサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

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