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動画制作会社の見積書を大公開!各項目と費用を抑えるコツを徹底解説

動画制作の見積書のイメージ

最近は便利なアプリの登場で、動画制作も身近なものになりました。しかし、クオリティの高い動画を作ろうとするならば、やはり個人では難しいのが実状です。特にしっかりとした目的を持った、訴求力のある動画の制作は、プロの制作会社に依頼した方が良い場合も多いのです。そこで気になるのは、「動画制作にかかる費用はどのくらいか?」という点だと思います。

しかし、制作会社から届いた見積書を見ても、
「費用項目が何を意味しているのかさっぱりわからない」
「想定していた予算をかなりオーバーしているが、どこに問題があるのかわからない」

などと、余計に困惑した経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、見積書の形式一つとっても、その様式や書き方は統一されておらず、制作会社ごとで異なります。そのため、相見積もりで比較検討しようとしても、余計に判断に迷うことも。

今回の記事では、実際に動画制作会社が使用している見積書をご覧いただきながら、各費用項目を解説していきます。外せないポイントや高くなりがちな項目、費用を抑えるためのコツなどもお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。


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動画・映像にかかる費用を大分解した資料ページ

1.実際に使用している見積書を大公開!

それではまず、動画制作会社が実際に使用している見積書を見てみましょう。動画制作の際に使用する表現方法は多岐に渡り、それぞれの方法によって費用が大幅に変わってきます。ここでは代表的な実写動画とアニメーション動画の見積書をお見せしながら、わかりやすく解説していきます。

実写動画の場合

実写動画の見積書

実写動画には「撮影」という工程が伴うため、カメラマンの人件費撮影に必要な費用が記載されています。大規模かつ長期間の撮影になるほど費用項目は増え、全体の料金も高くなります。

また、ドローン撮影を行う場合は、ドローン操縦士など特別な技術を持つスタッフの人件費がかかるため、その分が追加されることも。動画といっしょにスチール写真(静止画)も撮影するとなると、さらにその費用項目が加わります。

アニメーション動画の場合

アニメーション動画の見積書

アニメーション動画の場合は、その表現方法によって費用項目が大幅に変わってきますので、どんなアニメーションにするかをまず決めておくことが大切です。

 例えばCGを使った3Dアニメーション動画を作る際は、編集作業以外に専門性の高い「3DCGモデリング」といった項目が入ってくる場合があります。さらにイラストを使ったアニメーションでは、使用するイラストなどのタッチやカット数によって、費用が大幅に変わってくる場合があるので注意が必要です。

2.見積書の各項目を理解しよう!

見積書のイメージ

次に、実際の見積書に記載される費用項目を見ていきましょう。項目ごとの意味を知っておくと、各社の見積もりを比較する際の判断材料にもなりますし、どこにいくらかかっているのか、どこに一番コストがかかっているのかを理解できるようになります。

それぞれの項目ごとに、費用の目安も記載していますので、ぜひ今後の参考にしてください。

企画・シナリオ作成費

打ち合わせをもとにして、ターゲット設定や全体の方向性など、動画の骨子を決めていく重要な工程です。「完成した動画の良し悪しはここで決まる!」と言っても過言ではない、重要なプロセスです。

この段階ではお客様用の資料をはじめ、ストーリーを可視化する絵コンテや動画の台本、撮影の段取り、編集の計画などを作っていきます。

金額相場:3~35万円

ディレクション費

動画クリエイティブのクオリティを左右するのは、担当するディレクターの手腕にかかっていると言えるでしょう。ディレクターは絵コンテの作成撮影準備スケジュール管理など、動画制作におけるすべての役割をこなしていきます。

また、動画の規模によってはプロデューサーが必要になることも。プロデューサーの役割はディレクターと被る部分もありますが、原則として予算管理や進行管理を担当するポジションです。

金額相場:3~40万円以上

撮影費

ここで言う撮影費とは、カメラマンやカメラマンアシスタントの人件費がメインです。撮影する時間や日数によって、この費用は変わってきます。

また撮影費に関連して、「機材費」が余分にかかる場合があります。この機材費とは、特殊なカメラや照明・マイクなどを使用した場合に追加される項目です。

その他撮影に関わる項目としては、ロケハンが必要になった場合に、ディレクターやカメラマンなどの人件費として追加される「ロケハン費」や、外部のスタジオを使う場合の「施設使用料」のほか、ドローン撮影に関わる費用などが考えられます。

金額相場:7~10万円/日

編集費

撮影した映像素材を、絵コンテに沿って1本の動画に仕上げる作業が「編集」です。編集費の大部分を占めるのは、この編集を行う人の人件費です。動画の尺が長かったり、複雑な表現方法を使ったりすれば、その分工数が増えるため編集費も上がります。

また、イラストを用いたアニメーションの場合は、イラストレーターの人件費なども編集費に加算されるため、さらに高くなる傾向があります。イラストは動画の動きに合わせて用意する必要があり、カット数によって費用が大きく変わってくるため、編集費に含まれる場合が多いのです。

3DCGアニメーションの場合も特殊な技術が求められるので、通常の編集作業よりも工数がかかり、料金は割高になります。

金額相場:3~100万円以上

音響効果費

動画にBGMやSEなどを差し込む場合に必要となる費用です。素材サイトなどに置いてある既存の音源を使用すれば、編集を担当する人の作業量のみで済むため、コストを抑えることが可能です。この場合は編集費に含まれるケースもあります。

一方で、作曲家や編曲家などに依頼してオリジナルの楽曲を作る場合は依頼料が、既存の楽曲を使用する場合は著作権料がここに発生します。

金額相場:5,000円~数十万円以上

ナレーション費

動画のメリットの一つは、聴覚にも訴えかけられることです。そのため、声のプロであるナレーターの役割が大きな意味を持ってきます。「ナレーション費」とは、ナレーションをプロのナレーターに依頼する場合に発生する費用です。

この金額は、読み上げる文章の文字数でカウントされるほか、実際の収録現場への立会の有無でも大きく変わってきます。最近はAIによるナレーションも出てきており、比較的安価に制作が可能です。

金額相場:1~6万円

MAスタジオ費

「MA」とは「マルチプレックスオーディオ」の略で、いわゆる「音を入れる作業」のことです。スタジオを別に借りて音入れをする場合、つまり編集した動画に後からナレーションやBGM・効果音を入れる際に発生する費用が「MAスタジオ費」です。

通常は動画の編集と同時に行うため、編集費の中に含まれる場合も少なくありません。ただし、大規模な動画制作の場合は、収録スタジオを借りてあらゆる音の調整を行っていくため、この項目が追加されます。

金額相場:5~10万円

納品データ作成費

動画を納品する際に必要となる費用項目です。動画ファイルの形式やフォーマットの種類は複数あり、動画制作会社によっては全ての仕様に対応していないケースもあります。その場合は、納品データを作成するための費用が別途かかります。

また、DVDやBlu-rayなどのメディアにコピーして納品する場合は、まず動画のマスターデータを作成する必要があり、その分の費用が発生することも。動画の長さや納品するディスクの枚数によっても費用が変わってきます。

金額相場:5,000円~数万円

その他費用項目

上記で説明した以外にも、動画の表現方法によって様々な費用項目が出てくる場合があります。例えばモデルをキャスティングする場合には、モデル本人の出演料のほか、必要に応じてスタイリストやヘアメイクなどの費用項目が追加されることも。

さらに、カメラマンやモデルなどの交通費がかかる場合は、実費として費用項目に記載される場合があります。

3.「ちょっと高い」と思ったら、見積書のココを見てみよう!

見積書を確認している風景

「クオリティの高い動画を作りたい」からと制作会社に見積もりを依頼した際、出てきた見積書を見て「想定していた金額より高い!」とびっくりする場合があります。上記の費用項目について理解していれば、ある程度は納得できるかもしれません。ですが、初めて見た人にはその「高い」理由がわからないことも多々あります。

もし、事前に想定した金額と大きな開きがある場合は、一度下記の項目を確認してみることをおススメします。

見積書の確認①:企画構成費・シナリオ作成費

動画を制作するうえで、企画・構成やシナリオの作成は、動画のクオリティを左右する非常に重要な工程です。この部分にある程度の費用をかけるのは仕方がないと考えた方が良いでしょう。

とは言え、見積書に書かれている金額が本当に適正なのかを、素人が判断するのは難しいかと思います。その場合は、遠慮しないで制作会社に聞いてみましょう。また、シナリオや絵コンテの作成を自社で行うなど、相談次第でコストの削減が可能な工程もあります。

見積書の確認②:撮影費

撮影費がかさむのは、カメラマンやロケハンのスタッフなど「撮影に関わる人数が多いため」という理由がまず考えられます。撮影にかかる日数や人数を、改めて制作会社に確認してみましょう。

また、機材費など人件費以外の費用がかかっている場合もありますので、明細に記載がない場合は、人件費以外にかかっている費用がないかを確認してみることをおススメします。

見積書の確認③:編集費

アニメーション動画の場合、表現方法によって制作費は大きく変わってきます。また、上述したように、BGMやSEを差し込む費用が含まれていたり、グラフィックの制作代が思いのほかかかっていたりする場合もあります。

どのような表現方法や動き、演出になるのかを、必ず事前に確認するようにしましょう。

4.動画制作費用を抑える5つの方法とは?

動画費用を抑えるTips

視聴者の心をつかむ良い動画を作りたい。でも予算は限られているし……と、悩んでおられる方も多いかと思います。費用項目の見方がわからないために、動画制作会社が出してきた見積書をそのまま鵜呑みにして、諦めてしまう担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。

見積書の金額をそのまま受け入れるのではなく、少しでもコストを抑えられる方法を模索して、限られた予算内でもクオリティの高い、より良い動画を作りたいとは思いませんか?

ここでは動画制作にかかる費用を、できるだけ安く抑えるための方法を解説いたします。

その1:企画・構成を自社で行う

「どのようなストーリーにするか」「どういう表現にするか」といった、企画や構成、シナリオをまず自社で作っておくことで、企画費の抑制が図れます。例えば絵コンテや台本などは、手書きのものでも構いません。自社で事前に用意したうえで制作会社と打ち合わせを行えれば、費用はぐっと抑えられます。

その2:動画の尺を短くする

制作する動画の尺(長さ)が長ければ長いほど、撮影や編集といった作業に時間がかかるため、人件費がかさみがちです。尺を60秒以内にすると作業量が大幅に減り、費用の削減に繋がります。また、視聴者の動画視聴時間の傾向を見ると、ショート動画のような短い動画のほうが、最後まで見てもらいやすい場合もあります。

その3:撮影人数や撮影日数を抑える

動画の制作にかかる費用で一番大きいのが「人件費」です。撮影の規模が大きくなると、カメラマンやディレクターの人数や工数が増えてしまうので、企画の段階から注意しておく必要があります。予算を優先させるのであれば、全体の撮影シーンを減らし、撮影日数を抑える工夫をしましょう。

その4:自社で所有している静止画や素材を使用する

カメラマンを使った撮影を行わず、自社で所有している画像や動画などの素材を組み合わせて、動画に仕上げる方法もあります。この場合、撮影費をなくせるだけでなく、企画費などのコストを減らせる可能性も。また市販の動画や画像を素材として活用するのも、コスト削減には有効な手段だと言えるでしょう。

その5:キャスティング費やスタジオ費を抑える

動画の中に人物を登場させる演出も珍しくありません。人物がそこにいることで、動画で伝えたいメッセージを視聴者にイメージしてもらいやすくなるからです。その際、契約モデルなどではなく、自社の社員に出演してもらえば費用を抑えられます。

また、撮影場所もレンタルスタジオを借りるのではなく、社内の会議室や空きスペースを有効活用できれば、スタジオ費も必要なくなります。

動画・映像制作の費用に関する情報をまとめた資料はこちらからダウンロードください。

まとめ:見積書の費用項目を理解すれば、コストを抑えて目的に沿った動画が作れるようになる

ここまでご覧いただいたように、動画制作における費用項目は多岐に渡ります。また、撮影の規模が大きくなればなるほど費用項目は増え、見積もりの額も大きくなります。

抑えられるところは抑え、必要なところはきちんと納得してから動画制作をスタートする。そのためには、一つひとつの費用項目について知り、見積書の内容を理解することが大切です。

これまでは制作会社に言われるがまま、見積書を受け取っていたかもしれません。しかしこの記事を参考にしていただければ、予算と目的に合った効率的な動画制作を実現できるはずです。

受け取った見積書にどのような項目があるのか、その項目に書かれている金額がどの程度なのかをしっかり見極めたうえで、必要であれば制作会社に確認し、より良い動画の完成を目指しましょう。

バドインターナショナルは、予算に応じて目的に沿った動画のご提案を行います。すべて自社内のスタッフで制作しているため、お見積もりやスケジュールにも柔軟な対応が可能です。「他社に見積書を頼んだが高かった」など、まずはご相談からでも構いません。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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