インターネットや広告などの媒体では、各企業が自社をイメージする「キャラクター」を作って、SNSや商品のプロモーションなどに活用している例をよく目にします。マスコット的なキャラクターには「親しみやすい」「覚えやすい」と言った特徴があり、特に一般の個人消費者向けとして活用されているケースが多いのではないでしょうか。
しかしBtoBにおいても、企業や商品のブランディングを考えた場合、オリジナルキャラクターは非常に有用なツールとなり得ます。
今回は企業がキャラクターを活用した場合、どのような効果が期待できるかを解説します。これから「企業の顔」としてのキャラクターを導入したいとお考えの企業様、自社のキャラクターはあるけれど、活用しきれていないのでは?とお悩みの企業様は、ぜひ参考にしてください。
目次
1 .企業がオリジナルキャラクターを作るメリットとデメリット
企業が自社のオリジナルキャラクターを作って活用していくことにより、どのような効果が期待できるのでしょうか。ここではそのメリット・デメリットを考えると共に、「企業キャラクター」そのものについての理解も深めていきましょう。
企業キャラクターのメリット
企業がオリジナルのキャラクターを作成した場合のメリットとして、以下のものが挙げられます。
・企業やサービスの顔として自由に利用できる
・認知度や親しみやすさの向上が期待できる
・オリジナルなので他社との差別化を図ることができる
・著名人や芸能人を起用した場合に比べ、スキャンダルなどのリスクがない
・実在する人物とは違い、加齢による変化がないため長期的に使い続けられる
オリジナルだからこそ、自社で自由に使えるだけでなく、他社との差別化も図れます。上手に活用していけば、その企業やサービスの「象徴」として、長年にわたって愛されるキャラクターになってくれるでしょう。
企業キャラクターのデメリット
キャラクターの知名度や人気が先行してしまった場合、企業のイメージとキャラクターが結びつかずに失敗するケースが見受けられます。
また、キャラクター自体のデザインが商品やサービスとの関連性が低い、あるいは全く関係のないものだった場合、一般に浸透しないだけでなく、商品についての誤解を生みかねません。
さらに、普及に時間がかかったり、実際の購入や取引などに直接影響を及ぼすことが少なかったりと言った理由で、せっかく作ったキャラクターを利用しなくなってしまう企業も少なくないのです。
2.企業キャラクターの活用方法
企業のオリジナルキャラクターは、一度作れば広告やイベント、SNSなど、様々なシーンで長期的に活用していくことができます。ここでは、具体的な活用方法や収益化を目指す方法を見ていきましょう。
製品パッケージなどの商品・サービスに利用
自社の商品やサービスにオリジナルキャラクターを使用するのは、そのブランドを印象づけ、商品をアピールすると言う点において、一番わかりやすい活用方法ではないでしょうか。
例えばパッケージやポスターなどに、キャラクターをアイキャッチ的に入れることで、その商品の訴求を図ることが可能です。
キャラクターの認知が世間に浸透して来ると、そのキャラクターを一目見ただけで「あの商品だ!」「あの会社だ!」とすぐに連想してもらえるようになります。
SNSやオウンドメディアでの活用
企業活動を行う中で、SNSは欠かせない存在となりました。企業や社員が運用するアカウント以外にも、企業キャラクターのアカウントを作って、そのキャラクター自身を発信者として運用しているケースも見受けられます。
また、企業が独自に運営するオウンドメディアにおいては、キャラクターはその企業や商品、サービスの象徴として、より自由度の高い使い方ができます。
キャラクターが発信するメッセージには、「親しみが湧きやすい」「キャラ立ちがしっかりしているため、投稿内容の企画を立てやすい」と言ったメリットも。上手に運用すればその企業の顔として、そして広告塔として長く活躍してくれることでしょう。
IPビジネスなどで収益化を目指す
オリジナルキャラクターの認知が広がり、人気が高くなっていけば、キャラクターそのものに商品価値が出てくることも。そうなるとキャラクター自体を商品化し、グッズなどを作って販売できるようになります。
さらに、コラボレーションという形で「そのキャラクターを使用する権利」を他社に売り、より多くの訴求と収益化に繋げる道も見えてきます。
3 .企業キャラクターの制作・活用を成功させるポイント
「オリジナルのキャラクターを作りたい」
「キャラクターを活用してみたい」
なんとなくそう思っている企業様は少なくありません。しかし具体的な運用方法は?と言うと、ハッキリしたイメージを描けないでいるケースも多いのです。
ここでは企業キャラクターを用いてマーケティングを行う際に、最低限必要となる「3つのポイント」をまとめました。
最初に戦略や目的を決める
どんなマーケティングでも同じですが、「目的」が定まっていなければ、運用方法を明確にすることはできません。
まず、何のためにオリジナルキャラクターを起用したいのか、その目的をはっきりさせることから始めましょう。目的がはっきりしさえすれば、キャラクターの起用方法もおのずと見えてきます。
例えば、自社で作成して育てていくよりも、他社の人気キャラクターをお借りして、コラボレーションを実現した方がメリットが大きい場合もあるのです。
キャラクターの人格やストーリーを設定する
オリジナルキャラクターに親しみを持ってもらうためには、そのキャラクターへの「キャラ付け」が欠かせません。名前や性格、生い立ちや家族構成、さらには好きな食べ物や趣味と言った設定をしっかり考えることで、「キャラ立ち」させることが可能になります。
もちろん、企業のブランドや目的・ターゲットに合わせた、親和性の高いデザインの作成が大前提です。魅力あふれるキャラクターを作り上げて、長く愛される運用を目指していきましょう。
時代に合わせて随時変更を加えていく
企業キャラクターが広く認知され、設定した効果が出るまでには、長期的な視点が必要になります。
また、消費者の好みや流行も、時間と共に変わっていきます。そのキャラクターが人物であれ動物であれ、時代に合わせて顔や服装・色調などをこまめにチューニングしながら、「長く愛されるキャラクター」を目指していきましょう。
4 .オリジナルキャラクターを制作するための依頼方法や費用は?
自社でオリジナルキャラクターを作成する方法もありますが、それには専門的な知識や技術が必要です。
キャラクターは「1パターンだけ作れば良い」というわけにはいきません。様々な表情やポーズ、向きなどが必要となるため、デザインに慣れている方や、プロにお願いするのがベストです。
自社内で描き起こす
社内に専属のイラストレーターがいる、あるいは過去にデザイン経験のあるスタッフがいる場合には、そう言った社内のリソースを活用し、一からキャラクターを描き起こす方法もあります。
この場合、コストがかからないというメリットはありますが、キャラクターのコンセプトやその背景にあるストーリー、運用が始まった後のチェック体制なども、すべて自社で決めなければなりません。
きめ細かい運用に不安がある場合には、外部のプロに依頼することをおススメします。
フリーランスに依頼する
最近ではクラウドソーシングと言ったサービスが普及し、フリーランスや個人で活動しているイラストレーターなどに依頼するのも簡単になりました。
そのサービスに登録している様々なクリエイターの中から、気に入った画風・作風の相手を選べるのが魅力ですが、品質やフォローアップ、進捗管理などは全て各個人に委ねられることになるため、信頼できる相手を慎重に選ばなければなりません。
また、料金の相場もクリエイターの質によって変わってきます。デザイン制作会社に依頼するよりも比較的安価で頼めるのが、フリーランスに依頼するメリットだと言えるでしょう。
デザイン制作会社へ依頼する
一番簡単で不安がないのは、プロのイラストレーターが在籍しているデザイン制作会社に依頼する方法です。打ち合わせからフォローアップまで、その会社にすべてを一任できるため、安心して任せられるのではないでしょうか。
費用は1点につき数万円から数十万円と、他と比較するとコストがかかる点がデメリットだと言えるかもしれません。しかし、効果検証も継続的に行ってくれるなど、結果的には企業側の負担が少なくて済むことも。
長期的にそのキャラクターを活用していくのであれば、制作会社に依頼することをおススメします。
まとめ:魅力的なオリジナルキャラクターを作り、マーケティングに活用しよう
企業キャラクターは、上手に活用していくことで、プロモーションやブランディングと言った企業活動にも様々な効果を発揮します。
この記事では、「長く愛され認知される企業キャラクター」をどのように制作し活用していくべきかを、そのメリット・デメリットと共に解説してまいりました。
ブランドに合うデザインや設定がされていなかったり、十分に活用できなかったりで、ひっそりと消えていくキャラクターも少なくありません。
制作から運用に至るまで、注意すべき点も多く、企業が独自に運用していくのには負担もかかります。きちんとしたノウハウを持っているプロのデザイン制作会社に依頼するのが、やはり安心だと言えるでしょう。